2018年5月23日水曜日

ようこそ、たぬきちの音訳の部屋へ!


ようこそ、の音訳の部屋へ!

このブログでは視覚障害者へ情報を提供する手段の一つである音訳についてブログの記事にしていきます。
まず、音訳ってなんだ?という方のためにご紹介します。
音訳と書いて「オンヤク」と読みます。

これは視覚障害者のために、文字や図などを声に出して読むことです。
書いてあるものを読むという点においては朗読と変わらないのでは?とお思いの方、音訳と朗読は全く異なります!実際に自分自身でも挑戦したので間違いありません。
「私はたっぷり気持ちを込めて、私の声を可能な限り豊かに表現して視覚障害者の人たちに伝えていきたいわ」と思っている方、必要な情報を聴く側の立場を考えてみてください。もちろん、聴く側の方で何名かは感情が少し込められていたほうが声に親しみやすく、理解しやすいとおっしゃられる方もいるかもしれません。
しかし、実務で音訳をされている方から伺いましたが(実際に音訳データを聞いている人からのアンケートの中で)「(感情が声に出ているところがあって)聞き取りづらかった」「読み手には淡々と読んでほしかった」等、やはり音訳の技術やルールに従って情報を声にすることが大切だと痛感することが実際にあったそうです。

そして、音訳で取り上げるもの(文書)は文学だけに限らず、本や雑誌、新聞、広報、取扱説明書、スーパーのチラシなど多岐にわたります。例えば雑誌などについて声にする場合、果たして感情がたっぷり込められた説明は聞きやすいでしょうか、聞き手が必要な情報をしっかりと理解することができるでしょうか。
音訳とはあくまでも視覚障害者の「目の代わり」です。

「目の代わり」という表現を使う理由は、聞き手は音訳者の(感情が込められた声や個性的な声表現などの)読みを聞きたいのではなく、そこに何が書いてあるか、正確な情報を知りたいと思っています。 
もちろん、音訳者も十人十色ですので人によって声が違うのは当たり前です。
しかし、声の違いはあるものの一定のルールと技術によって統一され、どの音訳者が音訳しても聞こえ方は同じになるように日々、音訳に携わる方は努力しています。
朗読と音訳の違い、音訳者とはどのような存在なのかをお分かりいただけましたでしょうか。以下、要点をまとめます。
▼POINT
・朗読は読み手の表現を楽しむもの、音訳はそこに何が書いてあるを正確に理解するためのもの
・音訳者は主役ではなく、あくまでも視覚障害者の「目の代わり」
・音訳には様々なルールと技術が存在する
以上です。
そんなことを書いている私自身もまだまだ習いたてのひよっこですが、感じたことや皆さんに知ってほしいことを伝えていきますのでこれからもお付き合いのほどよろしくお願いします!

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