2018年5月23日水曜日

音訳と著作権について

ようこそ、の音訳の部屋へ!

今回の記事は音訳と著作権についてご紹介します。
音訳は「そこに書いてあることを正確に、聞き手が聞きやすい、理解しやすいように声にすること」という点については前回のブログ記事でご覧いただけたかと思います。

正確に、と記載したとおり一言一句、そこに書いてあることを声にするわけですから当然、勝手な自分の判断で「ここの読み方はこうじゃない!こう言ったほうが理解しやすいはずだ」など自分の都合で言い方を変えたり、逆に省略することも許されません。また、誤読などは以ての外です。

また、音訳という職業が(それだけで食べていけるほど収入を得られることできないケースが多いので)確立されていないため、音訳ボランティア活動に参加している方が大半だと思います。
ですが、ボランティアだからといって書いてあることを勝手に省略したり、自由な表現を使ってもいいというわけではありません。ボランティアとはいえ、本当にその情報を必要としているひとは真剣にその情報を正確に知りたいのです。

また、当ブログ記事のタイトルにあるとおり、音訳にも著作権は関係します。著作権法の第二十条同一性保持権には、「著作者は、その著作物及びその題号の同一性を保持する権利を有し、その意に反してこれらの変更、切除その他の改変を受けないものとする。」とあります。ですから漢字の読み方は勿論のこと、「てにをは」等に関する全てについて書いてある通りに読まなければいけません。

また、著作権法第三十七条に「視覚障害者等のための複製等」が定められています。著作権法では「録音」は、「複製」という概念で取り扱われます。また、録音が可能なのは「資格によりその表現が認識される方式」のもののみとなっているため、ラジオや音楽など、はじめから音声で提供されているものは、許諾なく使用することはできませんのでご注意を。
さて、要点のまとめです。

▼POINT
・音訳は一言一句、書いて有ることを正確に声にする
・音訳、録音する歳に著作権が発生する
・すでに音になっているもの(ラジオ番組や音楽など)については、音訳をする場合、許諾が必要となる。

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